こんにちは!金沢の予備校、GREAT GRITです!
今回は、大阪大学の英作文の出題形式について、これまでの傾向から今年の対策まで、詳しく解説していきたいと思います。

大阪大学の【大問Ⅲ】の自由英作文 (2011 年度〜2025 年度)

2025年度
博士号取得者数のグラフを分析し、日本の状況・要因・改善策を論じる高齢化社会と大学教育
【社会・データ分析】/80 語

2024年度
大学で理想とする学びとは何か(具体例)
【価値観・教育】/80 語

2023年度
効率・スピード追求の利点または問題点
【社会・価値観】/80 語

2022年度
AI が代われない/代わってほしくない仕事(具体例+理由)
【社会・技術】/80 語

2021年度
⻑期的取り組みでモチベーションを保てない時の対処法(経験)
【個人的経験】/70 語

2020年度
キャッシュレス社会の利点・問題点
【社会・技術】/70 語

2019年度
「あきらめが肝心」か「あきらめなければ道は開ける」か
【価値観】/70 語

2018年度
経験した失敗とそこから学んだこと
【個人的経験】/70 語

2017年度
中学生の相談へのアドバイス
【価値観・助言】/70 語

2016年度
「知識は力なり」とはどんな力か
【概念・価値観】/70 語

2015年度
これからの社会が直面する問題と対処法
【社会・未来】/70 語

2014年度
「他人は自分をわかってくれない」と思う時と対処法
【対人関係】/70 語

2013年度
タイムマシンを使いたいか、使いたくないか
【仮想・価値観】/70 語

2012年度
今までに最も誇りに思ったこと
【個人的経験】/70 語

2011年度
「もったいない」を外国人にどう説明するか
【文化・概念】/70 語

新傾向の分析 (2021 年度〜2025 年度)

1. 語数制限の増加 (2022 年度以降)

最も明確な傾向は、語数の増加です。2021 年度まで 20 年以上「70 語程度」が維持されてきましたが、2022 年度に「80 語」に引き上げられました。

2. データ分析型設問の登場 (2025 年度)

2025 年度の設問では、「博士号取得者数のグラフを分析し、日本の状況・要因・改善策を論じる」という、データ(グラフ)の分析と考察を組み合わせた形式が初めて出題されました。これは、単なる意見陳述や経験記述ではなく、客観的な情報に基づいて論理的な結論を導き出す能力を測るという、新しい傾向を示しています。

3. 技術・社会問題の継続的な焦点

AI(2022 年)、キャッシュレス社会(2020 年)、効率・スピード(2023 年)など、現代社会が直面する最先端の技術や価値観の葛藤に関するテーマが継続して出題されています。特に AI については、AI が「代われない/代わってほしくない仕事」という、倫理的・個人的な視点も加味した形で問われています。

過去 20 年間の全体的な出題傾向 (2001 年度〜2025 年度)

全体を通して見ると、テーマは以下の 3 つの柱で構成されています。

1. 個人的な経験・価値観 (Personal Experience & Values):

「失敗とそこから学んだこと」(2018 年)、「誇りに思ったこと」(2012 年)、「心に残っている贈り物」(2006 年)など、自身の過去の経験に基づいた具体的な記述を求めるテーマは一貫して頻出しています。

2. 社会・未来・技術 (Society, Future, & Technology):

「社会が直面する問題」(2015 年)、「21 世紀を変える原動力」(2002 年)、「ロボット」(2003 年)など、社会全体に対する考察や未来予測を求めるテーマも定期的に出題されています。

3. 倫理・文化・概念 (Ethics, Culture, & Concepts):

「嘘の是非」(2008 年)、「もったいないの説明」(2011 年)、「知識は力なり」(2016年)など、抽象的な概念や倫理観、日本の文化を掘り下げて説明させるテーマも見られます。

今後の予想・アドバイス

新しい傾向と従来の傾向を踏まえ、今後の出題は以下のようになると予想されます。

語数

「80 語」の制限は今後も維持される可能性が高いため、従来よりも少し複雑な論理展開や、根拠となる具体例の質の高さが求められるでしょう。さらに増加して「100 語」になる可能性もあります。

データ・分析能力の重視

2025 年度の出題傾向から、グラフや表などの視覚情報、または提示された統計データを読み解き、それに基づいて論じる設問が増える可能性があります。これは、単なる英語力だけでなく、情報分析力や批判的思考力(クリティカル・シンキング)を重視する姿勢の表れと考えられます。

和文英訳が廃止され、自由英作文2題

自由英作文(〜2024 年形式) + グラフ分析型自由英作文(2025 年形式)になる可能性もあります。

複合的な社会課題

AI や技術に関するテーマは継続すると考えられますが、今後はより倫理的、あるいは複合的な側面を持つテーマが出題されるでしょう。例えば、「情報過多社会における真偽の判断(フェイクニュース)や「地球規模の課題(サステナビリティ)と個人の役割」など、国際的かつ現代的な問題に対して、自分の意見を明確に述べる能力が求められるでしょう。

まとめ 〜阪大が求める論述能力〜

英語の自由英作文が「作文」から「英語によるデータ分析と短文論述」へと進化しているかのような傾向が見受けられます。これは、単に文法的に正しい英語を書くことだけでなく、与えられた情報を正確に処理し、決められた文字数の中で論理を組み立てる能力が重要視されていることを示しています。また、引き続き、自分自身の経験、考え方、価値観について、具体的なエピソードを交えて書く、過去の入試問題の頻出パターンについても対策が必要でしょう。